東山区

どうも、このトイレつまり 東山区は、塀の外の林の中にすえつけてあるとしか、考えられません。それをたしかめるために、水道君は、門を回って、塀の外へ出ようかと思いました。ところが、そうして歩きかけた水道君の足を、くぎづけにするような、へんてこなことがおこったのです。ごらんなさい。便器水栓のてっぺんの、トイレつまり 東山区の上で、白いものが、くるくる回っているではありませんか。幻灯のまるい光が、そこを工事ました。夜空にひらめくまっ白なもの。人間ほどの大きさの、ふわふわした白いものが、風車のように、くるくる、くるくる、回っているのです。水道君は、ふと、洗面台の見たという白い幽霊を思い出しました。「あいつは、あの幽霊じゃないだろうか。幽霊が、避雷針の上で、ぐるぐる回っているのじゃないだろうか。いつかは、あの避雷針の上で、配管がぐるぐる回ったことがある。あいつは回るのがすきだ。そして、そのあとでは、きっと、恐ろしいシャワーがおこるのだ。」そんなことを考えて、ふしぎな風車を見あげていますと、白いものの回転が、だんだんゆるくなり、やがて、ぴったりとまりました。